修理屋スグルとフットレストの陰謀(①序章編)
2021-07-02
9時から業務開始だが、少し早めの8時20分にオレは出勤する。
少し余裕を感じながら作業服に着替えて準備を行い、徐々に9時からの業務に向けて集中力を高めるのだ。
この時間が重要で仕事がうまくいくかはこの時間次第なわけだ。
今日も完璧に準備完了だ
さあ、9時からベストを尽くそうか
朝の打ち合わせも終わり業務開始だ。
まず1台目に点検する車椅子を選ぶとしよう。
この1台目が重要で、流れに乗れるかは最初の車椅子に全てかかっている。
慎重に慎重に車いすを選ぶ
その時、1台の車椅子と目が合った。
この車いすなら間違いないとオレは確信した。
きっと今日1日の流れを決めるのにふさわしい車いすなはずだ。
1台目はこの車いすにするとしよう。
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バッチリ効いている
タイヤが少しも動かない
これでブレーキ点検は問題なくOKだ。
最大の難所をクリアしたことで、気持ちが向上していく
さあここから一気に点検していこうか
先程の緊張が嘘のように、順調に整備が進んでいく
今日も素晴らしい1日になる
そう確信した
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しかし後にあんな事件が起きるとはこの時はまだ知らなかった‥‥…
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恐るべき魔の手が襲いかかろうとしていた。
