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修理屋スグルと戦慄のパーキングミッション①序章

2021-10-27
いきなりだが……
オレにはセンスというものがない
何かをやった時にはじめからうまくいったことなど一度もない
たった一度たりともだ
 
ただ自分で言うのもなんだが、何もできない人間という訳ではない
いわゆる凡人というやつだ
 
自慢じゃないが努力することは別に嫌いではない
本を読んだり自己啓発は常にしているつもりだし、毎日継続することも出来ている
それで最初はうまくいかなかったことも、時間さえかけて勉強すれば標準レベルくらいには到達出来る
 
工夫して人並みには何とか辿り着けるのだ
これはこれで凄いことだし、自分を褒めてやりたい
 
ところが世の中には特に努力をしている様子もないのに最初から標準よりレベルを超えてくる人間がいる
これがセンスがある人間というやつだ
 
敬意を込めてセンス様と呼ばせて頂くことにしよう
何が言いたいかというと、凡人がいくら努力したところでセンス様を超えることなど出来ないということだ
 
あの方々は選ばれて生まれた超人なのだ
これが残念ながら現実というやつだ
 
そんな無いものを望んでも仕方がないので、日々車いすと向き合って経験値を積んでいくしかない
オレはオレなりに今日もコツコツ頑張るのだ!!


そんな訳で本日も東大阪センターに出勤だ
今日はどんな1日になるだろうか?
 
業務が始まり、作業場に行くと一台の車椅子が置かれている
 
何やら一枚のメモが貼られている

「至急修理依頼、駐車ブレーキの効きが悪い」

とメモには書かれている
オレのメインの業務はレンタルとして出荷している商品の整備だが、
たまにこういう購入された商品の修理依頼が、わが社の営業から舞い込んでくる

言ってみれば、日常業務から外れた特殊任務のようなものだ


これがまた結構大変なのだ


しかし日常業務だけを行っていても、修理道を極めることは出来ない

オレの野望は世界一の修理屋になることなのだ

逃げることは出来ない

こういう特殊任務が後にオレを成長させることになる!
避けて通れない道だ


待ってました!!!!!!!!!!


喜んで引き受けることにしよう

いや、引き受けさせて頂きますの姿勢で、ぜひやらせて頂きましょう

続く
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