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福祉用具消毒メンテナンス

レンタル福祉用具を次の方に安心して利用していただけるように
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修理屋スグルと戦慄のパーキングミッション②シンク

2021-11-15
業務開始早々に車椅子の修理依頼だ
 
忙しい時期の修理依頼はさすがに厳しい場合もある
いくら修理道を極めるためとはいえ、忙しい時に通常業務以外に仕事が増えるとなかなかつらい
 
しんどい時はしんどい
オレも人の子なのだ
 
しかし今は落ち着いているし余裕もある
 
ようこそいらっしゃいませ!!
今日のオレはやる気まんまんだ!!
 
早く片付けて普段の業務に戻るとしよう

 
まずは、
修理依頼の確認だ
メモにはこう書かれている
 
【駐車ブレーキの効きが悪い】
 
駐車ブレーキというのは車椅子を固定する際に使用するブレーキだ

主に立ち座りや移乗動作の際に使用し、
車椅子が動かないように固定する車のサイドブレーキみたいなものだ
               固定方法
実際にこの車いすのブレーキの状況を確認してみよう
 
オレはブレーキレバーを後ろに引く
するとそれに合わせて、ブレーキ部分が後タイヤに当たり、
車いすが動かないようになる
 
ブレーキの仕組みとしては、
このようにタイヤを押さえつけて固定する場合がほとんどだ
              ブレーキ確認方法
次に、ブレーキが効いているかを確認していこう
確認方法は色々あるが、オレは主に2つの方法でブレーキの効きを確認している
 
 
①つ目は
ブレーキを掛けた状態で、後タイヤを持ち上げる。
この時にタイヤが動かないようなら、しっかりブレーキが効いているということになる
問題なしだ
逆に、持ち上げた際にタイヤが回転して動くようなら問題ありだ
ブレーキの押さえつけが甘いということで、ブレーキは効いていないことになる
 
②つ目は
実際にブレーキをかけた状態で立ち座り動作を行い確認する方法だ
動作の振動でタイヤが動かないようなら、ブレーキが効いているということになり、タイヤが動けばブレーキは効いていないということになる
 
今回はどうだろろうか?
オレは2つの方法で確認する
 
まずはブレーキを掛けて後タイヤを持ち上げる
よし!!
タイヤが動いている!!
 
次にブレーキを掛けて立ち座り動作を行う
こちらもクルクルおタイヤが回っている!!
 
ということで、この車椅子の駐車ブレーキは効いていない
まあ、その理由で修理依頼なのだから当たり前だ
 
 
さてどうやって修理していこうか!? 
 
ブレーキが効いてない場合はまず後タイヤの状態を確認するのだが…‥‥
 
話がかなり長くなるので、今回は省略することにしよう
タイヤが万全の状態なのに後タイヤが動くとなると、ブレーキを調整して修理するしかない
駐車ブレーキの調整だけならそんなに難しくはないし、別にセンスが求められるものでもない
センスという特殊能力を持っていないオレでも対応可能なのだ
 
※※※※※※
修理内容量を日記にする作業というのは結構大変なのだ
文章を書くのだけでも大変だし、写真の加工もまあまあ時間を要する
わざわざ説明を増やして自分を苦しめる必要はない
決して手を抜いているわけではない
オレは既にとても頑張っているのだ
※※※※※※
 
 
           タイヤ状況確認ポイント
ということで、
今回の後タイヤは万全な状態だが、
場合によっては空気を入れるだけで修理できるケースもあるので、ブレーキが効かなくなったら、
まず空気は入れて一度確認して頂きたい
 


次回に続く

修理屋スグルと戦慄のパーキングミッション①序章

2021-10-27
いきなりだが……
オレにはセンスというものがない
何かをやった時にはじめからうまくいったことなど一度もない
たった一度たりともだ
 
ただ自分で言うのもなんだが、何もできない人間という訳ではない
いわゆる凡人というやつだ
 
自慢じゃないが努力することは別に嫌いではない
本を読んだり自己啓発は常にしているつもりだし、毎日継続することも出来ている
それで最初はうまくいかなかったことも、時間さえかけて勉強すれば標準レベルくらいには到達出来る
 
工夫して人並みには何とか辿り着けるのだ
これはこれで凄いことだし、自分を褒めてやりたい
 
ところが世の中には特に努力をしている様子もないのに最初から標準よりレベルを超えてくる人間がいる
これがセンスがある人間というやつだ
 
敬意を込めてセンス様と呼ばせて頂くことにしよう
何が言いたいかというと、凡人がいくら努力したところでセンス様を超えることなど出来ないということだ
 
あの方々は選ばれて生まれた超人なのだ
これが残念ながら現実というやつだ
 
そんな無いものを望んでも仕方がないので、日々車いすと向き合って経験値を積んでいくしかない
オレはオレなりに今日もコツコツ頑張るのだ!!


そんな訳で本日も東大阪センターに出勤だ
今日はどんな1日になるだろうか?
 
業務が始まり、作業場に行くと一台の車椅子が置かれている
 
何やら一枚のメモが貼られている

「至急修理依頼、駐車ブレーキの効きが悪い」

とメモには書かれている
オレのメインの業務はレンタルとして出荷している商品の整備だが、
たまにこういう購入された商品の修理依頼が、わが社の営業から舞い込んでくる

言ってみれば、日常業務から外れた特殊任務のようなものだ


これがまた結構大変なのだ


しかし日常業務だけを行っていても、修理道を極めることは出来ない

オレの野望は世界一の修理屋になることなのだ

逃げることは出来ない

こういう特殊任務が後にオレを成長させることになる!
避けて通れない道だ


待ってました!!!!!!!!!!


喜んで引き受けることにしよう

いや、引き受けさせて頂きますの姿勢で、ぜひやらせて頂きましょう

続く

修理屋スグルとフットレストの陰謀③(思考解決編)

2021-09-13

まさか平和な日々にこんな事件が待っていようとは・・

しかしこのままでは終わない
このままではこの車椅子を使用した利用者様がケガをされてしまう
必ずこの事件を解決しなければならない

絶望の底に落ちたオレに闘志が湧いてくる
まずは頭の整理からだ
もう一度事件を整理してみようか
 
 
★足置き事件内容
・車椅子の足置きが少しの振動で下に落ちてしまう
・この状態で、立ち座りや移乗動作中に足置きが落下してしまう
・動作中につまずいて利用者様がケガをされる可能性がある

どうしてこのような事件が起きてしまったのだろうか?
 
現場をよく観察して見ることにしよう
現場に証拠が隠されているのがサスペンスのセオリーだ
コ〇ンも金田〇少年もホー〇ズも事件を解決に導いている
オレも彼らに習うとしよう
 
オレは足置きを色々な角度から分析する
どこかに事件解決のヒントは隠されていないだろうか?
・・・・
・・・・
上から見ても横から見ても何のヒントも見つけることが出来ない
・・・・
・・・・
所詮オレの実力はこの程度だったのか
修理屋の名が聞いてあきれる
・・・・
・・・・
 
 
仕方ないあれを使うか
 
……スグルアイ発動………
 
もう一度足置きを見てみる
内部まで透けて見える
 
おや!!
底の部分に先程は見えなかったネジのような物が見えるぞ
………
………
息が急に荒くなる
………
………
スグルアイは今回はここまでにしておこう
………
………
長く使いすぎると生死に関わる!!!!
オレは息を整える
車椅子をひっくり返し、足置きをもう一度確認してみよう
 
車椅子をひっくり返して足置きを見た際に、一つの物体がオレの目に飛び込んできた
・・・・
・・・・
なんだこのネジは
・・・・
・・・・
こんな所にネジが隠されていたのか?
やはり現場はよく観察する必要があるのだ
恐る恐るオレはそのネジをドライバーで外す

このネジは一体何の為に使われていたのか?
そんな事を考えながら足置きを触っていると、今度はなんと足置きがスポッと抜けてしまった
そーかあのネジは足置きが抜けないようにするための物だったのか?

呆気にとられながら、オレは外したプレートの方に目を向ける
またまたある物体が私の目に飛び込んできた
・・・・
・・・・
プレートの中に何かがある!!
・・・・
・・・・
恐る恐る私はその物体を取り出します

・・・・
・・・・
これは板だ!!!!
・・・・
プレートの中に薄い板が入っている
・・・・
こんな所にトリックが隠されていたのか!!
この板は一体何のために存在するのだろう?
オレは考える
もしかしたらこの板があることで、足置きが下に落ちないのではないか?
簡単に落ちないように抵抗を掛けているのではないか?
さらに良く観察するとこの薄い板が少し曲がっているように見える

オレはその時ひらめいた
まさか使用している間に板が変形していたのではないか?
推理が加速する
板が変形したことで、抵抗力が無くなり、少しの衝撃で簡単に足置きが落ちてしまうのではないか?
オレの頭脳が極限に達した時、ある案が浮かびあがった
 
・・・・
・・・・
この板を新品に交換しよう
・・・・
・・・・
板を新品に交換すれば、抵抗力が復活し、衝撃を加えても足置きは落下しないはず

 
新品の板を用意して、足置の中にはめ込む
そして足置きを車椅子の中に差し込み固定ネジを締め付ける

これで準備は整った
これで衝撃を加えて足置きが下に落ちなければ事件解決だ
もしまた落ちるようならこの迷宮入りだ
コ〇ンも金田〇少年もホー〇ズも事件を解決することはできないだろう
同時にオレは再び絶望の中に落ち、二度と立ち上がることは出来ないほどのダメージを負うことになるだろう
 
しかし逃げるわけにはいかない
これが修理屋のオレに課された宿命だ
・・・・
覚悟は決まった
・・・・
後はオレの推理を実証するのみだ
・・・・
衝撃を加えるために、恐る恐る車椅子を持ち上げる
そして衝撃を与える為に車椅子を持っている手を離す
運命の一瞬だ

・・・・
・・・・
頼む、足置きよ落ちないでくれ
・・・・
・・・・
ドン!!!!
・・・・
前輪に落下の衝撃が加わった
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
どうだ
・・・・
・・・・
・・・・
落ちていない!!!!
・・・・
・・・・
先程までは簡単に下に落ちていた足置きが、見事に折り畳まれた状態でキープされている
 
その後に立ち座り動作や、足置き手で払ってみても全く動かない
折り畳まれた状態で微動だにすることはない
その姿はまるでそびえ立つタワーのようだ
なんと頼もしく気高いのだ
 
これで事件は解決だ
これなら利用者様も安全に使用することが出来るだろう
 
 
その日はあんな事件があったことが嘘のように静かにすぎた
 
部署の終礼が終わり本日の業務は終了だ
 
作業服からスーツに着替えながら本日の出来事を振り返る
 
こんな事件はもうコリゴリだ
しかし真の事件とは利用者様が安全に安心して車椅子を使用出来ないことだ
その意味では事件は未然に解決出来たのかもしれない
 
利用者様にこれからも安全に車いすを使用して頂きたい
 
そんな思いがオレの頭の中にふと現れた
 
そのためにオレに出来ることは一つしかない
オレが出会う全ての車いすを安全に整備する
それが修理屋として生まれたオレの運命なのだ
 
そう誓いながら会社をあとにする
 
そのオレの心を表すように………
 
…………
 
外にはヒマワリが咲いていた

修理屋スグルとフットレストの陰謀(②事件編)

2021-08-10
最大の難所であるブレーキの整備が終わったことで、
一気に安心感が訪れる

ブレーキに不備があった場合、確認する箇所が多くあり、
かなりの時間を奪われてしまう

安堵と共にメンテナンスのスピードも上がっていく

【写真②】座背シートのネジの締め付け確認
→まったく問題無く点検終了だ

【写真③】前後輪の状態と回転確認
→同じく→まったく問題無く点検終了だ

写真2
写真3
ここまで整備が進めば、整備もほとんど終わったようなものだ
次はどの車椅子を点検をしようか?
そんなことを考える余裕すらこの時はあった。
 
しかしこの油断が数分後に後悔に変わることになる
 
・・・
 次は足置きの点検をするとしようか
何だこの感じは・・・
何か嫌な予感がする・・・
オレの中に再びとてつもない緊張感が訪れる
 
 
足置きの点検は
足置きを折りたたんだ状態で、
少しの振動で下に落ちないかを点検する

通常車椅子に座る際は足置きとして使用するが、
立ち座りの際は邪魔になるので畳んだ状態で使用する

頭の中は不安でいっぱいだが、避けては通ることはできない

点検を進めるしか道はないのだ
 
点検方法としては

①車椅子を少し浮かせて、
下に落とし振動を与えた際に足置きが落下しないか確認する

②足置きを畳んだ状態で、
手で軽く払い足置きが落下しないか確認する

がある
恐怖を感じながら、車椅子を上に上げる
この後、落下させても足置きが下に落ちなければ問題無しなのだが………
 
任せたぞ!!!!
落ちずに踏ん張ってくれ!!
根性見せろ!!!!
 
そんな願いを込めながら車椅子を浮かせた手を離す
スローモーションのように車椅子がゆっくり落下しながら前輪が地面に付き、前輪に振動が加わる


・・・・・・
・・・・・・
パタ
・・・・・・
あ、たおれた
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
見事に先程まで折り畳まれていた足置きが倒れてしまった
こんな衝撃に耐えられないようでは、立ち座りや移乗動作の衝撃で確実に足置きが落下してしまう。
こんなことでは、利用者様が動作中にケガをされてしまうではないか!!!
 
・・・・・・
・・・・・・
先程までの平和は何だったのか 
まさかこんな事件が起きてしまうとは
オレの中に絶望感が訪れる
・・・・・・
・・・・・・
うなだれるようにその場に崩れ落ちる
・・・・・・
・・・・・・
もうだめだ
おしまいだ
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
いや
このままではいけない
・・・・・・
・・・・・・
利用者様に安全に使用して頂くためにこのままではいけない
・・・・・・
修理をするしかない
・・・・・・
・・・・・・
気付けばオレは立ち上がり、その目から絶望は消えていた

修理屋スグルとフットレストの陰謀(①序章編)

2021-07-02
俺の名は才本卓。

株式会社ウィズに入社して17年目で現在は車椅子の整備と消毒を
担当している。

本日も電車に揺られ東大阪センターに出勤だ。
同じ時間に電車に乗って、同じ時間に出勤して同じ日々を送るのは実に美しい。
平穏な日々は何と美しいんだ。

同じように一日が始まり同じように一日が終わる。
これが私の美学だ。

そんな思いを抱きながら本日も東大阪センター事務所着に到着だ。
今日も平和な日々を送りたいものだ。
9時から業務開始だが、少し早めの8時20分にオレは出勤する。

少し余裕を感じながら作業服に着替えて準備を行い、徐々に9時からの業務に向けて集中力を高めるのだ。
この時間が重要で仕事がうまくいくかはこの時間次第なわけだ。
 
今日も完璧に準備完了だ
さあ、9時からベストを尽くそうか
 
朝の打ち合わせも終わり業務開始だ。
まず1台目に点検する車椅子を選ぶとしよう。
この1台目が重要で、流れに乗れるかは最初の車椅子に全てかかっている。

慎重に慎重に車いすを選ぶ
 
その時、1台の車椅子と目が合った。
この車いすなら間違いないとオレは確信した。
きっと今日1日の流れを決めるのにふさわしい車いすなはずだ。
1台目はこの車いすにするとしよう。
作業場に車いすを運び、点検開始だ。

この1台が上手くいくかで私の一日が決まるわけだ。

慎重にまずブレーキから点検する。
車椅子の破損箇所はブレーキが多く、ここさえクリアすれば一気に流れに乗ってくる。

緊張感を持ちながらブレーキレバーを握る。

ゆっくりブレーキ部分がタイヤに当たり、後輪の動きを止める。

これで後輪が動かなければブレーキは効いており、ブレーキ点検という最大の難問はクリアしたことになる。
・・・・・
・・・・・
バッチリ効いている
タイヤが少しも動かない
これでブレーキ点検は問題なくOKだ。
 
最大の難所をクリアしたことで、気持ちが向上していく
さあここから一気に点検していこうか
先程の緊張が嘘のように、順調に整備が進んでいく
 
今日も素晴らしい1日になる
そう確信した
・・・・・
・・・・・
・・・・・
しかし後にあんな事件が起きるとはこの時はまだ知らなかった‥‥…
・・・・・
・・・・・
・・・・・
恐るべき魔の手が襲いかかろうとしていた。

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