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福祉用具消毒メンテナンス

株式会社ウィズでは介護用ベッドや車いすなどの福祉用具レンタル商品のメンテナンスにおいて、ひとつひとつ丁寧な作業を心がけています。
回収されてきた用具を、清潔で安心な用具として再利用できるようにメンテナンスを行います。
洗浄、消毒、点検、修理など技術や経験を要する作業は専門のスタッフが、隅々まで徹底的にチェックを行い、新品同様の状態に整備いたします。

弊社はISO9001を取得しており、メンテナンスの品質管理や衛生管理に厳しい定めを設けており、結果、ご利用者様やケアマネジャーの方々から信頼をいただいております。

レンタル商品洗浄・消毒工程

     弊社のレンタル車いすとバーコード管理
レンタル福祉用具を次の方に安心して利用していただけるように
管理された【消毒・洗浄・メンテナンス・保管】を行なっています。

全てのレンタル商品はバーコード管理がされており
商品入荷時より 【出荷・引取・消毒・保管・廃棄】までを
管理しています。(帰歴管理)


⬇︎消毒・メンテナンスの詳細な工程はこちら⬇︎
                       修理担当の現実と妄想の間 日記

修理屋スグルの消毒メンテナンス日記一覧

★歩行器の整備と消毒 (1話読み切り)

★後輪タイヤ交換の巻 (全2話)

★駐車ブレーキ交換の巻 (1話読み切り)

★虫ゴム交換の巻 (1話読み切り)

★修理屋スグルとフットレストの陰謀 (全3話)

★修理屋スグル戦慄のパーキングミッション (全7話)

★修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS 第一部 序章編 (全4話)

★修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS 第二部 事件編 (絶賛更新中〜)

修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS.5  第二部  事件編①

2022-05-16
次の日になった
本日もAVEC社の南支店に出勤だ!!
 
「今日こそ犯人の正体を暴き出してやる!!!!」
オレは気合いを入れながら、AVEC社の黄色いジャンパーに袖を通す
…相変わらず派手な色のジャンパーだ…
 
オレがそんな事を考えていると、誰かが出勤してきた
事務の花子さだ
 
「おはようございます♪♪♪」
 
なんだか花子さんは今日は機嫌が良いようだ
昨日はあんなにイライラしていたのに…今日は笑顔全快だ
 
「おはようございます」
オレは挨拶を返す
 
………………………………
………………………………
 
花子さんは、オレが挨拶を返したあとも自分の席に向かおうとしない
なおも笑顔でオレを見つめてくる!!
 
ちょっと不気味だな……
なにかオレに用事でもあるのか?
 
オレは思い切って花子さんに質問した
「どうかされましたでしょうか?」
 
「………………………………」
 
「何か気付かない??」
 
「………………………………」
花子さんが質問してくる
 
オレはなにを問われているのか全く分からない
 
「すいません。ちょっとよく分からないです」
オレは素直に分からないと答えた
 
………………………………
 
しばしの沈黙のあと、花子さんが話し始めた
 
「このイヤリングよ」
「昨日彼氏にプレゼントされたの」
 
なんだ!…イヤリングか?!…全く気付かなかった!!
 
「どう?…似合う?」
花子さんが質問してきた
 
どう答えれば良いのか分からない
頭の中をフル回転させ、オレはなんとか苦し紛れに答えた‥…
 
「に……にあっていると思われます……」
 
………………………………
 
「………………………………」
「………………………………」
 
………………………………
 
「あっ…そう…」
 
オレの対応がまずかったのか、花子さんさはその一言だけで、自分の席に向かって歩いて行った
 
………………………………
 
オレはとても悲しい気持ちになった…
 
「返事つめたすぎるだろ……」
「せっかく似合っていると言ったのに……」
「いったいどう答えるのが正解だったんだ……」
オレは自問自答する!!
 
しかし答えを導くことは出来ない
 
なぜなら…
修理屋一筋17年!!!!
自慢じゃないが女性の気持ちなんて分かりません!!!!
オレはサラリーマン人生の全てを修理とメンテナンスに注ぎ込んできたのだ!!
誰か文句あるかい?!
 
………………………………
………………………………
 
近くにホープ君がいた
ホープ君に聞いてみよう!!
 
「今の花子さんの質問にはどう答えればよかったのかなぁ?」
 
ホープ君が答える
「そんなことより仕事しましょー」
「依頼していた同機種交換の車いす2台は入荷済ですか?」
 
「あ……それなら昨日届いているよ…」
オレはホープ君にそう伝えた
 
「わかりました!!ありがとうございます!!」
「ではさっそく交換に行ってきます」
 
そう言って…ホープ君はこの場を去っていった!!!!
 
………………………………
………………………………
 
相変わらず仕事熱心な男だ
オレは自分の質問がスルーされたことも忘れて感心する
 
近くに見習い君もいた
オレは見習い君にも同じ質問をする
 
「君はさっきの花子さんへのオレの対応はマズかったと思うかい?」
 
見習い君が答える
「ところでスグルさんは彼女はいるんですか?」
 
………………………………
 
相変わらず見習い君とは会話が成立しない
本当にこの子だけは何を考えているのか分からない…
ちょっ……ちょっと見習い君‥…質問に質問で返しちゃだめでしょ‥…まず相手の質問に答えてから自分の質問をしないとだめでしょ……
 
 
オレは一応見習い君の質問に答えた
「い……いないよ……」
 
「そんなんですか……ボクも彼女いないですよ」
「今日も一日頑張りましょうね」
 
そう言って見習い君も去っていった……
 
なんてマイペースな子なんだ
でも…彼女いないのかぁ…
少し彼に親近感が湧いてきた…
 
………………………………
………………………………
 
そんなことより今はホープ君が持ち帰ってくる2台の車いすのことを考えなければいけない!!

確か2台とも交換理由はパンクだったな
一週間前に納品した車いすの空気が2台とも抜けてしまったという事だったはずだ……
 
 
まずは、ホープ君が帰ってくるのを待つとしよう
オレはホープ君が戻るのを首を長くして待つ
 
………………………………
………………………………
 
お昼頃にホープ君が無事に交換を終えて南支店に戻ってきた
 
営業車から交換した車いすを2台降ろしている
ホープ君に頼んで、オレもいっしょに車イスを見せてもらえることになった
 
この調査結果が事件解決に大いに役立つに違いない!!
修理屋としてのオレの腕の見せどころだ!!!!
 
続く

修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS.4  第一部 序章編④

2022-05-02
【数日前のある日】

数日前、オレはいつも通り株式会社ウィズの東大阪センターで修理を行っていた
 
プルルルプルルルプルルル
 
内線電話が鳴っている
 
オレは電話に出る
「お疲れ様ですスグルです!!」
 
電話の相手が言う
「お疲れ様ですスグルさん!!」
ボスがお呼びですよ」
 
「かしこまりました」
「すぐに行きます!!」
そう答えて、オレは電話を切った
 
「ボスかぁぁ………」
 
ボスというのは、この東大阪センターの課長のことだ
もちろん我が部署のトップの人間だ
誰が呼んだか通称ボスと呼ばれている
 
「ボスに呼ばれるということはただごとではない!!」
「スペシャルな修理依頼か?!…」
オレはワクワクしながらボスの元へ向かう
 
………………………………
……………………
 
「失礼します」
オレはボスの部屋に入る
 
「おつかれさん!!」
「よく来てくれた!!」
ボスが答える
ボスは風格のある人間だ。
この言葉だけでもオレは緊張してしまう
 
「君を呼んだのは他でもない」
「実は君にある任務を行ってもらいたい」
ボスが話し始めた
 
 
「きた…修理依頼だ…いったいどんな修理だ…」
オレの頭の中は期待と緊張でパニックになる…
 
………………………………
「実は明日から株式会社AVECの南支店に行ってもらいたい!!」
ボスの要件は「その一言」で完結してしまった
 
………………………………
………………………………
 
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
 
ボスはそれから何も話そうとしない…
えっと?!…どういうことだ?!…とりあえず修理の依頼ではなさそうだな?!………
明日から別の会社に行くのか?…‥それはつまりどういうことだ………
………………………………
………………………………
 
オレはある結論に達した…
 
………………………………
「クビですか?……」
………………………………
 
オレの頭の中の声が外に漏れてしまった…
 
「ひどい…ひどすぎます…オレは修理屋として17年間ウィズのために頑張ってきました……」
「それをいきなりクビだなんて……ひどい…あんまりです……」
オレは「ブレーキが壊れたダンプカー」のようにボスにまくし立てた
 
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………」
 
ボスはなにも答えようとしない
話はこれで終わりということか?
これでオレの修理屋としてのキャリアは終了ですか?
ボズよ! あなたは鬼ですか…?
 
「では失礼致します」
「今までお世話になりました」
オレはあきらめて部屋を出ようとする
 
「さっきから君はなにを言っとるんだね?!!!」
ボスが口を開く
 
「えっと……クビじゃないんですか?……」
 
ボスは話を続ける
「違う!!話は最後までちゃんと聞け!!」
「実はウィズがレンタル商品を提供している顧客にAVECという会社がある」
「そこの社長とウィズの社長が旧友の仲なのだが……」
「その南支店で最近奇妙な事件が起きている」
「そこには優秀な若手社員がいるのだが…」
「彼の身に最近ニ件のクレームが連続して発生した」
「1件目は訪問時間のミス、2件目は車いすに関するクレームだ」
「いずれも優秀な彼には考えられないミスだ」
「彼を恨んでいる誰かの犯行かもしれない」
「そこで君に、南支店に潜入して事件を調査してもらいたい」
 
ボスの思わぬ言葉にオレの頭は真っ白だ……
とりあえずクビではないのか…
しかし明日からですか……急過ぎないですか……
 
オレが頭の中で考えている間にも、ボスの言葉は続く
 
「修理屋スグルよ!!!!」
「株式会社AVECの南支店に潜入し、事件を解決してくるのだ!!!!」
「これが君に与えられたミッションだ!!!!」
 
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
 
ということで1週間前からオレは正体を隠してこの南支店に潜入している
そういえばボスが最後にこんなことを言っていた
 
「ちなみにAVEC社にはメンテナンス部門はない
「昔は存在していたが、数年前にある事があり廃止になったそうだ」
「だから今回は事務員として潜入し、事件を調査し解決するのだ」
………………………………
 
 
という訳で、オレは修理屋ではなく事務屋としての日々を送っているのだ
しかしそれもそろそろ限界が近付いている
「スパナ握りたい…ネジを締めたい…メンテナンスがしたい…」
ホームシックならぬメンテナンスシック
禁断症状寸前である
 
オレに残された道は一つしかない
早く事件の全貌を暴き出し、解決することだけだ
 
………………………………
………………………………
 
事件を整理してみよう
 
「ホープ君のクレーム」は
1件目が訪問時間のミス
2件目は車いすのクレームだ
2件目はオレが来る前の出来事だ。残念ながらこの車は既にウィズに返却しているので調べることができない。
 
そして3件目と4件目が「先程の空気が抜けた車いす2台」
この短期間で4件のクレームは明らかに明らかに不自然だ
やはりホープ君を恨む誰かの犯行なのか?!
 
 
ホープ君を可愛がっている課長の犯行か?
ホープ君に売上を抜かれた営業主任か?
ホープ君がイライラするせいで平和を害されている販売事務の花子さんか?
もしくはホープくんに差をつけられている見習い君か?
あるいはホーブ君の自作自演か?
 
やはりこの5人の中に犯人がいるのか?
 
何食わぬ顔で平凡に業務を行いながら、とんでもない憎悪を隠し持っているペテン師……
 
この5人の中に嘘つき(LIAR)が存在しているというのか?


     続く
 

修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS.3  第一部 序章編③

2022-04-19
そうだ!!
ホープ君の交換分の商品を手配しなければならない
今回は商品の同機種交換になる
同機種交換というのは、
レンタル商品を使っていて故障が発生した場合や、長年商品を使って経年劣化が起きた際に、同じ機種の商品に交換することだ!!
 
どうやら、1週間前に納品した車イスの空気が抜けてしまっていたそうだ
 
利用者様が車イスを確認したところ、空気が抜けてタイヤがペチャンコになっており、ホープ君に連絡が入ったのだ
2日後に車椅子を使うので、明日中に必ず交換してほしいという事だ
 
………………………………
………………………………
 
ちなみにこのAVEC社ではメンテナンス事業は行っていない
レンタル商品は全て別会社の株式会社ウィズから外注している
 
オレは商品を手配するためにウィズ社の東大阪センターに電話をする
 
プルルルプルルルプルルル
 
「ありがとうございますウィズの○○でございます」
 
電話がつながった
 
「いつもお世話になっておりますAVECと申します」
「在庫があれば本日中に車いすを1台手配させて頂きたいのですが…」
オレは希望の商品を伝えると、次にウィズ社のレンタル事務が商品の在庫を確認する
 
緊張の一瞬だ!!
当然ながら商品の在庫がないと同機種交換は成立しない
ここが運命の分かれ道なのだ
 
しばらくしてウィズ社のレンタル事務が話し出す
「商品は□□でお間違いないですね?!」
「在庫がございましたので、本日中にAVEC様の南支店にお持ちさせて頂きます」
「レンタル依頼書だけお送り頂けますでしょうか?」
 
「ありがとうございました」
「それでは依頼書を送らせて頂きます」
「失礼致します」
オレはそう言って、電話を切った
 
オレは在庫があったことに安心する
それからレンタル依頼書に、利用者様の「情報、商品名、希望納期」を記入する
 
よし!! 完成だ!!
レンタル依頼書の記入が完成した
あとはウィズ社にFAXを送ればOKだ
 
ピーヒョロロロ
ピーヒョロロロ
 
FAX送信も無事に完了だ
オレは業務を成し遂げた
 
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
 
ホープ君に商品の手配ができたことを報告しよう
オレはホープ君を探しに行く
たまたま彼が前を通り過ぎた…
 
「先程の同機種交換の件だけど、無事に商品の手配ができたよ!!」
オレはホープ君に報告した…
 
「……………………」
「……………………」
 
「……………………」
「……………………」
 
ホープ君はオレの報告に対して何も答えようとしない
さらに沈黙は続く
 
「……………………」
「……………………」
 
「……………………」
「……………………」
 
って…無視かい!!!!
ようやくオレは無視されていることに気が付いた
同時にオレの心は深く傷ついた(;_;)
 
一応オレの方が年上なんですけど‥…
返事くらいしてほしいなぁ…
まったく近頃の若いモンは‥…
 
そう思いながらホープ君の顔を見た
すると……
 
………………………………
……………………
なんとホープ君の顔が青ざめている
顔面蒼白だ
………………………………
 
オレはホープ君に質問する
「いったいどうしたんだい?」
 
ホープ君がゆっくり話し始める
「すいませんスグルさん……」
「実はもう一台車いすの手配をお願いしたいのですが……」
弱々しい声でホープ君が話を続ける
 
「さきほど別の利用者様からまた同機種交換依頼の連絡がありました」
「同じように1週間前に納品した車いすなのですが……‥」
「空気が抜けて使えないので、明日中に交換分の車いすを持ってきてほしいとの事でした……」
 
……………………………
「これで今月4件目のクレームです…」
 
「僕はどうすれば……」
……………………………
 
ホープ君はひどく落ち込んでいる
オレは急いでウィズ社に連絡して、同機種交換分の車いすを手配する
ウィズ社に在庫があり、本日中に南支店に商品を届けてくれるそうだ
 
ホープ君に報告する
「同機種交換分の車いすの手配ができたよ。本日中には商品が入荷するから明日納品できるよ」
 
……………………………
「わ……わかりました……」
「あ…ありがとうございます………」
……………………………
 
ホープ君の声にもはや力はない
かろうじて聞こえるのがやっとだ
そしてホープ君は、ゆっくりと力なく席に戻って行った
 
そんなホープ君に同じく新人の見習い君が声を掛ける
「ボク昨日ベッドを一人で納品できるようになったんだよ!!凄いでしょ!!君に負けないようにボクも頑張るよ!!」
そう言って去っていった
 
………………………………
「見習い君!!今じゃないでしょ!!」
「傷付いてる人にそんなこと言っちゃだめでしょ!!」
「頭に思いついたことをすぐに言っちゃだめでしょ!!」
「もうちょっと空気を読めるようになりましょうね!!」
 
見習い君の「天然爆弾」が傷付いたホープ君に炸裂してしまった
 
見習い君に追い打ちをかけられた「ホープ君の顔」は先程よりも青白くなっている…
 
……………………………
「頑張れホープ君!!」
……………………………
 
そう思いながらもオレは状況を整理する
しかしこれはどういうことなのだ?
南支店はAVEC社の中でも最も優秀な部署だ
クレームなどほとんど聞いたことすらない‥…
それがこの短期間で4件のクレーム
しかもそのクレームの全てが完璧主義のホープ君に集中している
 
明らかにおかしい
 
……………………
 
まさか‥‥
まさか本当にこれは連続事件なのか?
ホープ君は本当に誰かに狙われているのか?
……………………
オレは心の中で自分のミッションをもう一度確認する
 
実はオレのミッションは事務屋としてレンタル商品の手配をすることではない
それはあくまで仮の姿だ!!!!
 
オレの真のミッションは……
………………………………
この一連の事件の犯人を暴き出すことだ!!
そのためにオレはこの南支店に潜入しているのだ!!!!
………………………………
ホープ君よ…もう少しだけ我慢してくれ
 
「この事件は修理屋の名にかけてオレが必ず解決する!!」
 


続く

修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS.2  第一部 序章編②

2022-04-12
オレは事務屋スグル
今日も「事務道」を極めるために頑張るのだ
 
オレの業務は福祉用具のレンタル商品の手配だ
いわゆるレンタル事務というやつだ
 
福祉用具サービスには大きく販売のサービスとレンタルのサービスに分かれている
 
オレの業務はレンタルのサービスに関係している
 
営業がレンタル依頼を利用者様から頂いてくる
納品日に間に合うようにレンタル商品を手配するのがオレの業務なのだ
 
………………………………
………………………………
 
「交換分の商品の手配を大至急お願いしますよ!!」
 
業務開始早々、さっそく依頼のお出ましだ
声をかけてきたのは、この部署の新人営業だ
 
「明日中に同機種交換したいので、間に合うように手配をお願いします」
「今月3件目のクレームですよ」
「なんだか最近ついてないなぁ!!」
 
そう言って、ブツブツ言いながら去って行った…
 
彼は新人ながら、この南支店のトップ成績を収めている
まさにこの会社の未来のホープ!!
人呼んでホープ君だ!!!!
完璧主義でほとんどミスなどしない
利用者からの信頼も高く、今や南支店のエース的存在なのだ
 
「なんで僕ばっかりこんな目に会わないといけないんだ!!!!」
 
去っていったはずなのに、声だけがどこからか聞こえてきた
どうやらホープ君は最近少し機嫌が悪いようだ…
 
「あんなにイライラされたらこっちも仕事がやり辛くなりますよね?」
 
そうオレに声を掛けて来たのは、もう一人の事務だ
 
名前は花子さん
この男臭い事務所の中でまさに花のような存在だ!!!!
花子さんは基本的に販売関係の商品の手配を担当している
 
「ちょっと売上が凄いからってなんなのよ…」
 
花子さんは基本的に大人しい性格なのだが、ホープ君の機嫌が悪いので、花子さんも最近少しイライラしているようだ…
 
「主任もたまにはビシッと言ってやって下さいよ!!」
「あんな調子じゃこちらの仕事にも悪影響が出ますよ!!」
 
花子さんの怒りが飛び火したのは、ホープ君の上司の営業主任
 
「まぁまぁ…」
「まだ新人なんだから大目に見ましょうよ!!」
「彼もまたすぐいつもの調子を取り戻します」
そう言って、花子さんをなだめている
 
主任は基本的に平和主義で、仏様のような方だ
まぁ、ホープ君の勢いに手出しができないだけのような気もするが…
ちなみにホープ君の売上は、主任よりも高い
もはや主任が何か言いたくても言えない空気になってしまっているのも悲しいことに事実だ
 
「まぁそんなに気を落とすな!!」
「弘法(こうぼう)も筆の誤りってやつだ!!!!」
「すぐにまた調子が出てくるさ!!!!」
「ワッハッハ!!!!」
落ち込んでいるホープ君に話しかけたのは課長
 
課長は南支店を統括している所属長だ
いわば我が南支店のトップであり、リーダー的存在だ
 
課長はホープ君のことをいつも気に掛けている
売り上げ目標達成のためには、ホーブ君の調子が大いに影響してくる
だから基本的にホープ君には優しいのだ
 
ただ…
反対に他の皆さんには厳しい面があり……
 
「みんなも彼が元気になるように励ましてくれよ!!」
「彼が調子を取り戻すまで、君たちもたまには活躍してくれよ!!!!」
「ワッハッハ!!!!」
 
「はぁ……そうですね…」
営業主任と事務の花子さんが力ない声で返事をする…
 
課長は明るくて基本的には善人なのだか…
まぁ…何というか……
デリカシーが無いというか‥…
とりあえずそんな感じだ… 
 
………………………………
………………………………
 
「君もそう思うだろう!!」
「彼の元気が出るように少しは頑張れよ!!」
「ワッハッハ!!!!」
 
「はい」
「今日も精一杯頑張ります」
「課長ありがとうございます」
 
そう返事をしたのはホープ君と同期の新入社員だ
彼も営業なのだが、まだ見習い中で先輩と同行して営業の勉強をしている
新人の見習い君
 
見習い君は……まぁ…‥
素直でいいやつなのだが……‥
少し天然な面があり……
先程も別に褒められてもいないのに……
課長に「ありがとうございます」と言ってしまうあたりが………
会話が成立しないというか‥…
空気が読めないというか……
………………………………
まぁ、なにせ憎めないカワイイ奴なのだ!!!!
まだ仕事は一人で任せられないが……!!
 
 
とりあえず、この南支店営業所には俺を除いて5名の社員がいる
 
元気な課長
仏様のような主任
マドンナ花子さん
エース的存在のホープ君
空気が読めない見習い君
この仲間達といっしょにオレは事務屋として業務を行っているのだ

 
続く

修理屋スグルと沈黙のFIVE LIARS.1 第一部 序章編①

2022-03-11
【5年前】

キキキキィィィーーー!!
1台の車が大急ぎで事務所に戻ってきた…
 
「課長、引き取って来ました!!」…
そう言って、営業マンが車から1台の車いすを降ろす…
 
「これは想像していたよりヒドイな」
課長が車イスの様子を確認する‥
 
「利用者様もカンカンですよ!!明日までに対応しないとかなりマズい状況です」
営業マンがかなり困っている
「課長、交換分は用意出来ないんですよね?どうしましょう?」
 
課長がしばらく考えた後で、重い口を開く
 
「そうだ!! その商品は今は在庫がない!! 」
「今回は残念ながら同機種交換をすることは無理だぞ!!」
 
周囲に絶望が走る
 
………………………………
………………………………
 
課長が誰かに電話をしている…
課長がその電話を切ったあとに話し始めた
 
「まぁでも安心してくれ…」
「今回は彼が来てくれることになった…」
 
オオオオーーー!!!!!
周りから拍手と歓声が上がる
 
「もうすぐ到着する頃だ」
「彼の予定が空いていて本当に助かったよ」
 
そうやって事務所で話し合っている間に、一台の車が南支店に到着した!!!!
 
一人の男が車から降りて、そのまま事務所に入って来た
手には工具箱を持っている
 
「待っていたよ」
 
課長が歓迎する
「交換分の商品も無くて困っていたんだ…」
「でも君が来てくれればもう大丈夫だ」
 
周りも全員安心している
まるで先程の絶望などなかったかのようだ
それほど彼の信頼は絶対なのだ
 
課長が話を続ける…
「あまりゆっくり話している時間もない!!」
「それではさっそく始めてくれ!!」
 
任せたぞ!!…修理屋!!…
 
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
 
 
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
………………………………
 
【現在】

オレはスグル
電車に揺られて一時間……
本日も株式会社AVECの南支店事務所に出勤だ
 
「おはようございます」
 
周りの社員に挨拶をしながら、まずはパソコンの電源ボタンを押す
パソコンが起動するのを待ちながら、オレはAVEC社の黄色いジャンパーに袖を通す
「しかしいつ見ても派手なジャンパーだ……」
業務には慣れてきたが、この服にだけはまだ抵抗がある
 
「それでは本日の朝礼を始めます」
当番の声がフロアに響き渡り、やがて朝礼が始まる
 
「株式会社AVECの社是を唱和します」
号令に合わせて、部署全員で社是を唱和する
 
「挑戦と創造。夢や希望は実現する…‥…」
社是の唱和が始まる
オレも覚えたての社是を周りに合わせて言う
 
ようやく社是を唱和し、それと同時に朝礼も終わる
 
朝礼が終わり、自分のデスクに戻る頃にはパソコンも起動していた
席に座りオレは気合を入れる
こうして今日も事務としてのオレの一日が始まるのだ
 
レンタル事務屋スグル
それが今のオレに与えられたミッションだ

続く

レンタル商品 洗浄・消毒工程

ベッドの洗浄消毒

スロープなどの洗浄消毒

A-one 動画

車いすの洗浄消毒

マットレスの洗浄消毒

サイクロン 動画

介護施設・病院の方へ

マットレス・車いすの洗浄・消毒を承ります。
ご要望がございましたら担当営業までご連絡ください。
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